最終更新日2024年1月29日
ステンレスメッシュは幅広い産業で使用される便利な材料です。本記事では、ステンレスメッシュの基本概念から特徴、用途などを詳しく解説していきます。
これからステンレスメッシュを使用しようと考えている方や、既に使っている方でも新たな発見があるでしょう。
ステンレスメッシュとは、細く線状に成形されたステンレスを布のように編みこんだ素材です。線の直径や目の開き具合、編み方によって様々な形に成形することができ、幅広い分野で活用されています。また、成形の自由度だけでなく、ステンレスの特性も備えているのも、選ばれている理由の一つです。
上記にもあるように、ステンレスメッシュは線の径や、目の開き具合を調整することで、様々な分野に用いることができます。ここでは、大きく3パターンに分類して、代表的な用途をご紹介いたしましょう。
線径が太く、メッシュが大きいものは、主に転落防止用のフェンスや、動物のケージ、ディスプレイ用のラックなどに用いられています。通気性の良さや、景観を損ないにくいというのが用いられている大きな理由ではないでしょうか。
線径が細く、メッシュが小さいものは、工業用の搬送コンテナや家庭用のかご類など、収納などに多く使われています。強度がありつつも軽いので、何かを入れて運ぶのには助かりますね。
線径が極細であり、メッシュが極小だと、もはや布のような見た目や質感が可能になります。その特徴を活かし、フィルタとして、電化製品の防塵フィルタ、自動車のエアフィルタに用いられたりもしています。
ステンレスメッシュの種類や選び方についてももう少しみていきましょう。
ステンレスメッシュの種類として、主に平織り、斜め織り、オランダ織りの3つの種類が挙げられます。
平織りは、網目が正方形で均一な形状をしており、一般的な用途に適しています。斜め織りは、網目が菱形で強度が高く、高圧環境下での使用に適しています。オランダ織りは、緻密な網目構造を持ち、精密な濾過が求められる業界で使用されます。
メッシュサイズは網目の密度を表し、網目が細かいほどメッシュ数が高くなります。網目の形状は、種類と同じように平織りの正方形、斜め織りの菱形、オランダ織りの長方形などがあります。
これらの違いは濾過性能や強度、デザイン性に影響を与えます。また、具体的な用途に応じて、適切なメッシュサイズと網目の形状を選ぶことで、ステンレスメッシュの性能を最大限に引き出すことができるでしょう。
ステンレスメッシュを選ぶ際には、用途を考慮することも大切です。
例えば、濾過や分離が目的の場合は、網目のサイズや形状に注意して選びます。また、建築やインテリアでの使用を考える場合は、デザイン性と耐久性を重視して選ぶことが大切です。さらに、食品加工や薬品業界での使用には、安全性と清潔性を考慮して選択しましょう。
ここからはステンレスメッシュのメンテナンスや取り扱いについて解説していきます。
ステンレスメッシュの清掃は比較的簡単です。水と中性洗剤を使って汚れを落とし、柔らかい布やスポンジで優しくこすります。頑固な汚れの場合は、専用のステンレスクリーナーを使用することもできます。
清掃が終わったら、十分に水で洗い流し乾燥させましょう。定期的な清掃を行うことが、ステンレスメッシュの美観性と機能性を維持するために重要なポイントです。
ステンレスメッシュを取り扱う際には、
などの注意点が挙げられます。
ステンレスメッシュを長期間使用する場合は、定期的な点検と清掃を行うことが大切です。特に、網目の詰まりや変形・破損などの兆候が見られた場合は、速やかに対処しましょう。
また、使用環境に応じて適切な防錆対策を施すことで、ステンレスメッシュの寿命を延ばすことができます。これらのメンテナンスを継続することで、ステンレスメッシュの機能性を長期間にわたって維持できるでしょう。
ステンレスには多くのメリットがあり、汎用性が高いのです。ここではステンレス自体のメリットを見てみましょう。
ステンレスは500℃程度までは性質に影響が出ないと言われているため、工業などの過酷な環境下でも使用することができます。
ステンレスは鉄に炭素を加えているため、強度が高いという性質があります。
ステンレスは、クロムやニッケルなどと掛け合わせることで、強度を更に高めたり、耐食性を高めたりと、用途に合わせて製造することができます。
ステンレスメッシュの技術革新が進むことで、さらなる性能向上や新たな用途が期待されています。例えば、環境対応型のステンレスメッシュや軽量化を実現した製品が開発される可能性があります。
また、ナノテクノロジーと組み合わせることで、より精密な濾過や分離が可能になるでしょう。
これらの技術革新により、ステンレスメッシュは今後も多岐にわたる分野で活躍し続けると期待されています。
幅は、1000㎜幅が既製品ですが、幅広の物も製作できる物もありますので、メール又は、faxにて
御希望の「①材質」、「②網目」、「③線径」を御指示頂けたらと思います。
鋼 種 | 特性と用途 |
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SUS304 | SUS302はS、Pの添加により18Cr-8Ni鋼の被削性が良好です。 そのため、高級ステンレス 金網として広く用いられています。 SUS304Lは極低炭素なので粒界腐食を防止できます。 従って、溶接のままで耐流界腐食性を必要とするところに用います。 用途は化学工業設備、建築材料、食品製造設備、製紙工業、車両工業、厨房器具などです。 |
SUS309S | 耐食性がSUS304より優れている。耐熱鋼として使用。 980℃までの繰り返し加熱に耐える。炉材。 |
SUS310S | 耐酸化性がSUS309Sより優れている。耐熱鋼として使用。 1035℃まで耐える。炉材、自動車排ガス浄化装置用材料。 |
SUS316 | Mo添加により耐食性(孔食)、耐酸性が良好であるとともに高温強度が大です。 SUS316Lは極低炭素などで、溶接のままで耐流界腐食性を必要とするところに藻言います。 SUS304より高級耐食用です。 用途は、石油化学工業、染色工業、繊維工業、食品工業などです。 |
SUS321 | SUS321には炭化物安定元素であるTi、SUS347にはNb、Taが添加されています。 溶接したままで使用でき、かつ450~850℃に加熱される用途にも適します。 用途は、熱交換機、蒸発器などです。 |
SUS410L | SUS410よりC量を低くし、溶接部曲げ性、加工性、耐高温酸化性に優れています。 用途は自動車排ガス処理装置、ボイラ燃焼室、バーナーなどです。 |
SUS430 | 18Cr鋼の基準型で冷間加工性、耐食性がよく、価格が低廉なので広く使用されています。 用途は、建築材料、厨房機器、硫酸工業、一般家庭用器具などです。 |
SUS403 | 耐食性の工場と熱処理後の靭性を改良したものです。 SUS403はSi、Crの成分範囲を小さくした高品質のものです。 用途はバルブ、ポンプシャフト、刃物、ボルト、ナット、蒸気タービン翼、ジェットエンジン部品などです。 |
SUS410 | 耐食性の工場と熱処理後の靭性を改良したものです。 用途はバルブ、ポンプシャフト、刃物、ボルト、ナット、蒸気タービン翼、ジェットエンジン部品などです。 |
SUS416 | S、Pの添加により13Cr鋼の被削性を向上したものです。ただし、耐食性は基準型より劣ります。 用途はボルト、ナット、気化器部品、バルブ、被写機のシャフトなどです。 |
SUS431 | Ni添加により靭性を改良し、Crの添加により耐食性を改良したものです。 熱処理のきくマルテンサイト系では耐食性が最も良好です。 用途は、製紙機械、船舶用シャフト、航空機部品などです。 |
※https://www.nippon-clever.co.jp/item/metal-mesh/stainless参照
ステンレスメッシュ 金網は耐薬品性に優れ、目開きも20μmからの取り扱いがあることから高精度の薬品、薬液のろ過に使用される事の多いメッシュです。
又、縫製加工をし、巾着状の袋にすることも可能ですので、お気軽にお問合せください。