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最終更新日2024年8月3日

エキスパンドメタルとは?材質や特性について解説!

エキスパンドメタルとは

Expanded metal

エキスパンドメタル(Expanded Metal)とは、金属製の板をエキスパンド製造機を用いて千鳥状に切れ目を入れながら押し広げ、ひし形や亀甲型の網目に加工した製品です。
 
材質に使用されるのは、鉄・アルミ・ニッケル・ステンレス・チタンなど。コンクリートとの接合性にも優れていることや強度や剪断変形応力が高いことなどから、建築や土木を始めとする幅広い分野での利用が期待されています。
 

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グレーチングとの違い

 
エキスパンドメタルとグレーチングのどちらも金属製であることは同じですが、加工方法や重さ、用途に違いがあります。グレーチングは平型鋼を組み合わせて格子状に加工されるのが特徴です。また、厚みがあるので、エキスパンドメタルと同じ面積であっても、重量はグレーチングの方が重くなります。
 
そのため、歩行者場所であれば軽量性に優れたエキスパンドメタル・車のような重いものが通るため強度が必要な場所にはグレーチングと、重量によって主に使用用途は分かれています。
 

エキスパンドメタルの種類

 
エキスパンドメタルは、穴の方向が長手方向とひし形の長さが同じものをソロバン目、90度ずれているものをタタミ目、一般的な菱形や六角形のものを亀甲型と、加工する穴の形状によって、いくつかの種類に分類されます。
 
また、材料がJIS規格(JIS G 3351)の場合は、大きく2種類に分類することが可能です。土木や建築を含む、その他一般の鉱工業などに使用されるエキスパンドメタルの鋼製はJIS規格(JIS G 3351)であることが規定されています。
 
JISに適合した鋼製エキスパンドメタル(JIS G 3351)の場合、ボンド部分が短く、菱形の網目をしたXSスタンダード型、ボンド部分が長く、亀甲形の網目をしたXGグレーチング型とよび、それぞれの持つ性質によって、使用用途が分けられています。
 

Image Description

エキスパンドメタルの特性

1.軽量性

エキスパンドメタルは、金属板を引き伸ばして切断をしているので、軽量性に優れています。

 

2.高強度

網に継ぎ目が無く、加えられた荷重が分散されるため強度に優れています。

 

3.換気、採光に優れている

メッシュ状のため、換気・採光を求める環境下でも使用ができます。

 

4.滑り止め効果

表面に隆起があるため、滑り止めの効果があります。

 

5.加工性

薄く引き伸ばしてある上に軽量のため加工や切断がしやすく、取り付けも簡単になっています。

 

エキスパンドメタルの用途

Expanded metal

エキスパンドメタルはその特性から、外装・内装問わず多くの分野で幅広く使用されています。

 

例えば外装として使用する場合は、その強度から、建築・土木用資材やフェンスとして使用されています。内装として使用する場合は、通気性や採光性から、電化製品やインテリアとして使用されています。以上からわかるように、エキスパンドメタルは機能性とデザイン性の双方に優れているため、近年注目を集めているのです。

 

エキスパンドメタルの用語

エキスパンドメタルの規格を表すのに使用されている用語をご紹介いたします。

 

メッシュ

メッシュとは、エキスパンドメタルの最大の特徴であるひし形や亀甲型の網目のことを指します。

メッシュの短目方向の中心間距離のことを「SW」、長目方向中心間距離のことを「LW」と表示します。

 

ストランド

ストランドとは、エキスパンドメタルを構成する線のことを指します。

ストランドの厚さ(板厚)を「T」、ストランドの幅(刻み幅)を「W」と表示します。

ボンド

ボンドはストランドの接続部分のことを指します。

ボンドの長さは「B」で表示されます。

 

エキスパンドメタルの加工法

Expanded metal

エキスパンドメタルは加工性も優れているため、用途に合わせて様々な加工を施すことができます。ここでは、代表的な加工法をご紹介いたします。

 

フラット加工

エキスパンドメタルの特徴の一つでもある立体的な構造ですが、その特徴がデメリットになってしまう場合もあります。網目部分を平面にするフラット加工を施すことで、網目の切断部分の安全性の向上や、デザイン性を高めることができます。

 

メッキ加工

エキスパンドメタルに溶融亜鉛や電気メッキ、クロム加工などを施すことで、金属の被膜をまとわせ、耐食性や光沢性を高めることができます。耐食性の高いものは屋外で、光沢性に優れたものはインテリアや自動車部品に使用する場合に施すことが多いです。

 

塗装・アルマイト

アクリルやウレタン、メラミンにフッソなどの焼付塗装や、材質がアルミの場合のアルマイトなど、エキスパンドメタルを好みのカラーに仕上げることができます。また、デザイン性を高めるだけでなく、耐食性や安全性を高めることも可能です。

 

樹脂コーティング

エキスパンドメタルにポリエチレンなどの樹脂によるコーティングを施すことで、厚い被膜を形成することができます。この被膜により、耐食性を高めるだけでなく、網目の鋭い切断面を保護することで、安全性を高めることができます。

 

エキスパンドメタルの材料別メリット・デメリット

エキスパンドメタルの材料別にメリット・デメリットをまとめます。材料によって、メリット・デメリットが異なるため、目的に合った材料を使用したエキスパンドメタルを使用することが大切です。
 

材料 メリット デメリット
強度に優れてる
比較的安価である
錆が発生しやすい
ステンレス 耐食性に優れている
強度に優れている
加工硬化の性質がある
アルミ 非常に軽い
耐食性に優れている
強度が劣る

 

まとめ

エキスパンドメタルは、用途に応じて加工がしやすく、デザイン性にも優れているため、非常に便利な素材ですね。

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くればぁ編集部

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