最終更新日2022年7月16日
NP300 幅600mmと、 WJ40 幅500mmの重金属吸着特性結果(それぞれの吸着結果)
NP300 幅600mm×50m 以上(幅600mm×1mからのカット販売可能です。)
上記NP300 をドーナツ状に抜き吸着捕集カートリッジ形状に加工しました。
カートリッジにする前の途中工程(カートリッジの中身)の写真はこちら
上記、NP300をドーナツ形状に抜き積層し圧縮する事により、
吸着させた重金属等を採取する事が可能になります。
カートリッジの販売も1本からしておりますので、お気軽に御見積り依頼ください。
WJ40 幅500mm×100m以上(幅500mm×1mからのカット販売可能です。)
上記WJ40をドーナツ状に抜き吸着捕集カートリッジ形状に加工しました。
カートリッジにする前の途中工程(カートリッジの中身)の写真はこちら
上記、WJ40をドーナツ形状に抜き積層し圧縮する事により、
吸着させた重金属等を採取する事が可能になります。
カートリッジの販売も1本からしておりますので、お気軽に御見積り依頼ください。
上記、重金属吸着除去フィルターカートリッジ以外にフィルターハウジングが必要になります。
フィルターハウジングも販売しておりますので、御必要な場合は合わせて御見積依頼頂けたらと思います。
フィルターハウジングに重金属吸着除去フィルターカートリッジをセットして頂けましたら、いよいよ御客様の会社で設備されている除濁用フィルターハウジングおよびポンプにセットして頂き、貴金属や重金属を吸着除去、採取する事が可能です。
株式会社くればぁは、最先端の貴金属吸着採取、重金属吸着除去メッシュフィルターで、「世界のどこにもない究極の貴金属採取・重金属除去装置を目指します。
1-1.キレート繊維のタイプ・特性
イミノ酢酸型キレート繊維を一般型、
ポリアミン型キレート繊維を特注品と標記しています。
重金属吸着除去メッシュは重金属イオン、貴金属イオンを選択的に吸着する特性の他、 繊維状であることから、イオン交換樹脂にはない下記の特性も有しています。
・表面積が大きいため、吸着速度が速い
・種々のモジュール化が可能
1-2.形状
不織布状、カット糸(繊維長:1~51mm程度)状、紙状等に加工してご提供 出来ますので、種々のモジュール化が可能です。イオン交換樹脂では出来ない 機能で、多岐に渡る利用目的に対応できます。
1-3.一般性能
<表1>重金属吸着除去メッシュの一般性能
名 称 | 一般型 | 特注品 |
---|---|---|
イオン交換型 | イミノ酢酸型 | ポリアミン型 |
イオン交換基 | イミノ酢酸基・イミノ二酢酸基 | 1~3級アミノ基 |
サイズ、形状 IEF単繊維繊度(RH65%) 長径×短径 |
約11dtex 約55×15ミクロン |
約11dtex 約55×15ミクロン |
形態 カット糸 紙 不織布 |
可(1mm以上) 可 可(補強繊維必要) |
可(1mm以上) 可 可(補強繊維必要) |
イオン交換容量 | WC:2.0 meq/g以上 WA:0.8 meq/g以上 |
WA:3.0 meq/g以上 |
商品のイオン型 | Na , H混合型 | OH型 |
比重 | 1.3 | 1.3 |
含水率(膨潤比) | 2.0~2.4 | 1.8~2.1 |
2-1.鉄イオンの吸着除去
(1) 微量鉄イオンの吸着除去実験
50mmφにカラムに、充填高さ7cmになるよう一般型を充填し、 [ Fe3+]をab.0.2ppm含む水を20L通水し、微量鉄イオンの吸着性能を測定しました。
結果を<表2>に示します。
<表2>
通水速度(SV) | 処理前[Fe3+]濃度 (ppm) |
処理後[Fe3+] 濃度 (ppm) |
[Fe3+]吸着率 (%) |
---|---|---|---|
20 | 0.21 | 0.01> | >95 |
330 | 0.19 | 0.01> | >94 |
・測定条件
① カラムへの充填量=31.3g、同・充填密度=0.23g/cm3。
② FeSO4を使用、この浴のpH=4.5。
③ SV = 1時間当りの通水量(ml)/カラム容積(IEFの体積)(ml)
(2)ニ成分系での重金属イオン選択吸着性実験
重金属吸着除去メッシュは、重金属イオンに対して選択吸着性を有しています。
下記のごとくアルカリ土類金属イオン、例えば[Ca2+]との混合系で重金属イオンの 吸着性能を調べました。
[測定条件]
・重金属吸着除去メッシュ繊維使用量: 40g (一般型タイプ)
・使用金属塩:Fe2(SO4)3,CuSO4,MnCl2, CaCl2
・金属イオン2成分を溶解した水溶液量:1 L
・吸着条件:室温下にて、2hrs.浸漬&撹拌後、残浴の金属量を測定する。
初浴の金属量測定値から吸着率を算出する。
実験結果を<表3-1>~<表3-4>に示します。
<表3-1> Fe3+/Ca2+ 混合系、pH=3
初浴濃度 (ppm) |
残浴濃度 (ppm) |
吸着率 (%) |
|
---|---|---|---|
Ca2+ | 1200 | 1200 | 0 |
Fe3+ | 880 | 195 | 77.8 |
<表3-2> Fe3+/Ca2+ 混合系、pH=3
初浴濃度 (ppm) |
残浴濃度 (ppm) |
吸着率 (%) |
|
---|---|---|---|
Ca2+ | 9000 | 9000 | 0 |
Fe3+ | 71 | 0.7 | 99.0 |
<表3-3> Cu2+/Ca2+ 混合系 、pH=3
初浴濃度 (ppm) |
残浴濃度 (ppm) |
吸着率 (%) |
|
---|---|---|---|
Ca2+ | 1,200 | 1,200 | 0 |
Fe3+ | 905 | 44 | 95.1 |
<表3-4> Mn2+/Ca2+ 混合系 、pH=7
初浴濃度 (ppm) |
残浴濃度 (ppm) |
吸着率 (%) |
|
---|---|---|---|
Ca2+ | 1,200 | 1,200 | 0 |
Fe3+ | 920 | 380 | 58.7 |
3-1.金属イオン選択吸着性序列
下記の序列は左側にあるイオン種ほど強い選択吸着性を有します。代表的な金属イオンを用いて実験した結果です。
[一般型]の選択吸着性
[pH3] Fe3+>Cu2+>Cd2+,Hg2+,Co2+>Mn2+≫Mg2+,Ca2+≧Na+
[pH7] Cu2+>Cd2+,Co2+>Mn2+≫Mg2+,Ca2+≧Na+
(pH7において沈殿生成金属種は除外)
[特注型]の選択吸着性
[pH3] Hg2+>Cu2+>Fe3+,Cd2+,Co2+>Mn2+≫Mg2+,Ca2+≧Na+
[pH7] Cu2+>Cd2+,Co2+>Mn2+≫Mg2+,Ca2+≧Na+
(pH7において沈殿生成金属種は除外)
3-2.重金属イオン選択吸着性のpH 依存性
鉛イオン(Pb2+)水溶液のpH 変化における吸着性能を <図1> に示します。
比較として当社の強カチオン交換タイプイオン交換繊維(IEF-SC)の測定結果も付記しました。
<図1> ・鉛イオン(Pb2+)水溶液のpH 変化における吸着性能
<注> ・一般型:イミノ酢酸型キレート繊維(イオン型:H 型&Na 型)
・特注型:ポリアミン型キレート繊維(イオン型:OH 型&Cl 型)
・IEF-SC:強カチオン交換繊維(イオン型:H 型&Na 型)
[実験条件]
・硝酸鉛を使用。酢酸アンモニウム(0.25mol)水溶液に所定量の酢酸鉛を溶解させる。(Pb2+濃度:約120 ppm)
・PH 調整は硝酸による。
・試料を0.5g(絶乾重量)採取し、Pb2+水溶液液25ml に浸漬&撹拌して12hr放置する。
・浸漬前後のPb2+濃度を原子吸光にて測定し、Pb2+吸着率を算出する。
一般型の耐薬品性を <表4> に示します。
[測定条件]
温 度 = 20℃、60℃
放置時間 = 1週間
浴 比 = 1:100
薬品濃度 = 1規定
[判定方法]
○ :イオン交換容量の減少率 10%未満
△ : 〃 10%以上かつ40%未満
× : 〃 40%以上
<表4>
薬 品 名 | 一般型 | 特注品 | |
---|---|---|---|
20℃ | 60℃ | 20℃ | |
塩 酸 | ○ | ○ | ○ |
水酸化ナトリウム | ○ | ○ | ○ |
過 酸 化 水 素 | ○ | × | △ |
重クロム酸カリウム | △ | × | △ |
チオ硫酸ナトリウム | ○ | ○ | ○ |
亜塩素酸ナトリウム | ○ | ○ | ○ |
ホ ル マ リ ン | ○ | ○ | ○ |
尚、ご質問など有りましたら恐れ入りますが、ご連絡いただきますようお願い申し上げます。