最終更新日2024年11月23日
生活の快適性を向上させるための多様なアイテムの中で、網戸の「網」は特筆すべき存在です。一見単純な製品のように見えますが、各種類の「網」には深い多様性と専門知識が必要とされます。
本記事では、網戸の「網」の多様な種類、価格、サイズを比較し、それぞれの特性について詳細に解説します。
網戸の張り替えについてもこちらの記事で解説しています。
実は簡単な網戸張り替え!網戸の張り替え時期や自分でする方法とあわせて業者の選び方も解説
網戸とは、物理的な障壁と空気の流通を同時に提供する、家庭やオフィスなどの様々な建物で一般的に使用される装置です。
その主要な機能は、昆虫や害虫の侵入を防ぎつつ、外部からの風や光を内部に取り込むことです。網戸は、多くの場合、アルミニウムまたはファイバーグラスなどの耐久性のある材料で作られています。特に、網戸の中心的な部分である「網」は、その微細なメッシュ構造がこの二重の機能を可能にしています。メッシュのサイズは、必要な防虫性能と通気性のバランスを取るために慎重に選ばれ、最適化されます。
また、日本の網戸には独自の特徴があり、スライド式や巻き上げ式といった様々な設計が存在します。これらは使用環境や利便性、価格などの要因によって選ばれます。
網戸には、どのような素材が使用されているのでしょうか?いくつか確認していきましょう。
グラスファイバーとは、溶かしたガラス繊維を引き延ばして繊維状にした素材です。工業用として初めて生産された無機繊維になります。
その特徴は熱に強く、タバコの火などがついてもいきなり穴が空いたりしません。また、多くの網戸の劣化原因となる紫外線に対しても強く、耐久性の高さも伺えます。
張り替えなどもしやすい反面、汚れが目立つ・埃が溜まりやすいなどの点には注意が必要です。
ステンレスは、その名の通り金属性の網です。防犯性の高さや、猫ちゃんなどペットに破かれる心配もないなどのメリットが挙げられます。
また、金属でできているため、耐熱性・耐久性が非常に高く、汚れがつきにくい・サビにも強い点が特徴として挙げられます。
一方で裁断が難しいため、自分で張り替えを行うには少し難易度が上がる点などには注意が必要です。
ポリプロピレンはプロピレンを原料としており、年間200万トン以上国内で消費をされるほど代表的な素材になります。
最も一般的な素材になるため、リーズナブルに手に入ります。また、張り替えなども容易に行うことができる点が特徴です。
リーズナブルな素材なため、グラスファイバーやステンレスに比べると耐久性が劣る点には注意が必要です。
レックスネット (グラスファイバー) | 金網 (ステンレス) | 樹脂ネット (ポリプロピレン) | |
耐熱 | ◎ グラスファイバーがベースなため、熱に強い。タバコの火でも穴が空かない程の高い耐熱性を誇る。 | ◎ 金属のため、耐熱性はかなりある。 | ○ 耐熱性あり。 |
耐久 | ◎ ポリ塩化ビニルで被膜されているため、劣化の原因となる紫外線に強い。 | ◎ さびにくく耐久性はかなりある。 | △ 紫外線が当たりやすい屋外での使用により変色・変形することもある。 太陽光の影響を受けやすく耐候性があまり良くない。 |
張替 | ◎ ゆるみやホツレ、巻き癖が無いため、非常に張替しやすい。 | △ 裁断し辛いため、難易度は高い。金切りばさみを使用すると良い。折り目が付くと元に戻りにくい。 | △ 巻き癖が強く残るため、張替時に巻き戻ってしまう。カッターで裁断可能。 |
汚れ | △ 黒色はホコリなどの汚れが目立つ。こまめな掃除が必要。グレー色はホコリが溜まってもやや見えにくい。 | ◎ 汚れが付着しにくく、風通しの良い状態が長く続く。 | △ 黒色はホコリなどの汚れが目立つ。こまめな掃除が必要。白色はホコリが溜まっても見えにくい |
外観 | ◎ 落ち着いた美しい色合い。 | ◎ 他の素材の網よりも見た目が明るい印象。 | ○ ピンと張られた網はツヤがあり、弾力性のある見た目。 |
価格 | ○ ポリプロピレンよりも少々高価だが、耐久性があり費用対効果が高い。 | ○ 高価だが、強度と耐久性がかなり高い。 | ◎ 安価で国内の一般的な網戸として購入されている。 |
総評 | ◎ 高い耐熱性を誇り、紫外線にも強い。劣化しにくいため、日光が強く当たる部屋やキッチンでの使用に最適である。 デザインも洗練されているため網戸としての人気が高い。 | ◎ 耐久性や強度にこだわるならステンレス。汚れが付きにくくサビに強いため、メンテナンスも最小限でOK。 風通しも良く快適。猫などのペットがいる家庭や防犯対策に。 | ○ 網戸のネットに最もよく使われている素材。軽量で安い価格で手に入る。 カッターで裁断できるため自力で張替可能。太陽光の影響を受けやすく耐久年数が短い。 |
色味 | 黒、グレー | シルバー | 白、黒 |
素材のページ | https://www.nippon-clever.co.jp/item/resin-mesh/fiberglass-mesh | https://www.nippon-clever.co.jp/item/metal-mesh/stainless | https://www.nippon-clever.co.jp/item/resin-mesh/polypropylene-mesh |
※画像はイメージです。
網戸の効果を最大限に引き出すためには、"メッシュ"、つまり網の目の細かさが重要な要素となります。具体的には、16メッシュ〜24メッシュの範囲が主に使用されます。
メッシュとは、1インチ当たりの網目の数を示す単位で、メッシュ数が増えるほど網目は細かくなります。この範囲のメッシュが選ばれるのは、それが虫の侵入を防ぎつつ、適度な通気性と視認性を保つ最適なバランスを提供するからです。
例えば、16メッシュの網は大きな昆虫を効果的に阻止しますが、24メッシュの網はより小さな害虫まで対応します。ただし、メッシュが細かいほど視認性が若干低下する傾向にあります。
網戸に使用される網の種類は、主に3種類あります。
それぞれ見ていきましょう。
黒の網は光を吸収してくれるため、部屋から外の景色がよく見えるなどのメリットがあります。
その反面、同様に外から中の景色が見えやすかったり、汚れや埃が目立ちやすいなどのデメリットも存在します。
こまめな掃除が苦にならなかったり、外からの景色が気にならない方にはおすすめです。
白色の網は光を反射するため、内側からも外側からも見づらくなっています。
外からの視線などが気になる場合は、白色の網を検討してみてください。
グレーの網は最も無難な色といえるでしょう。
黒と白の中間に当たる色で、程よく景色が見えつつプライバシーも保たれます。
網戸の使用する網は使用用途や、目的に合わせて選びましょう。ただし、価格や自身で張り替えを行うことができるかどうかもしっかり考慮しておく必要があります。
くればぁでは網戸に使用するメッシュや網、素材を販売しております。お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。