最終更新日2023年6月20日
フィルターメッシュとは、線上に加工した金属を織り合わせることで、網状にしたもののことを指します。気体や流体に混ざっている異物を取り除くためにろ過に用いられており、産業機器や食品生産、自動車部品、家電製品など幅広い分野で活躍しています。例えば、お茶を淹れるための茶漉しを想像していただけると分かりやすいのではないでしょうか。
フィルターメッシュが様々な分野で活躍している理由として、選択肢の多さが挙げられます。ろ過するものが気体なのか流体なのか、取り除く異物の大きさはどの程度なのか、フィルターメッシュを使用する環境はどのような状態なのか、様々な要望に適合することができるのです。ここでは、フィルターメッシュを選ぶポイントをお伝えしていきます。
まずはメッシュを構成する材質による違いです。適した材質を使用することで、効率よくろ過をすることができたり、寿命を延ばすことができます。
ステンレス鋼は耐食性・耐熱性に優れており、炭素を加えているため強度にも優れています。また、ステンレス鋼は、添加物やその比率によって、JIS規格だけでも100以上の種類があるので、用途に合わせて選ぶことができます。
真鍮は黄銅とも呼ばれており、銅と亜鉛の合金です。その中でも、亜鉛が20%以上含まれているもののことを言います。延性に優れており、複雑な形状への加工や、切断がしやすいというメリットがあります。
アルミは、強度が弱いというデメリットはあるものの、耐食性と加工性に優れており、軽量という最大の特徴があります。
線径とは、メッシュを構成する線の太さを示します。1インチ(25.4mm)四方の中に網目がいくつあるのかというのを「○○メッシュ」と表記しますが、メッシュ数が大きくなるほど網目が多くなるので、線径も細くなります。
メッシュを構成する線と線の間の距離を開き目(開口率)と呼びます。
例えば、開き目が0.05mmの場合、この0.05mm四方より小さい物質のみ、メッシュを通り抜けることができます。どのような異物を取り除きたいかによって、この開き目を選ぶと良いでしょう。
メッシュを使用する環境に合わせて、線と線の組み方を変えることによって、様々な効果を得ることができます。
縦線と横線が一定の間隔を保ち、1本ずつ相互に織りあげた金網で、標準的な織り方でもあります。摩擦に強く、丈夫でもあるので、広範囲にわたって使用されています。
縦線と横線が一定の間隔を保ち、2本ずつ相互に織りあげた金網です。
メッシュ数が多い場合や、開き目と比べ線径が太い場合などに綾織が採用されます。
畳状に平織を施した織り方です。太い線径でも細かいメッシュを作成できますので、高圧力フィルターなどに用いられます。
畳状に綾織を施した織り方です。より密度の高いメッシュを作成することができ、平畳織より精度の高いろ過をすることができます。
くればぁでは様々な材質のフィルターメッシュを取り扱っております。
また、「使用用途は決まっているけど、どの素材を選んだら良いかわからない」といった方には、ぜひフローチャートをご活用ください。