最終更新日2024年11月23日
パンチとダイと呼ばれる専用の金型を使用し、金属の板に穴あけの加工が施されたもののことを指します。 その名の通りパンチング(孔開け)を行います。パンチングメタルは表面が平らなため、耐摩耗の耐久性が高く、目が潰れることがないのが特徴です。
パンチング(孔開け)加工という方法を採用することで、切削加工より短時間で安価に加工することができます。また、金型を使用することで孔寸法と間隔(ピッチ)をすべて均一に、かつ大量に生産できる点や、金型を変えると、丸孔以外の形状も可能というメリットも存在します。
ここまでで、パンチングメタルに用いられる孔は、穴ではないことに気付いた人もいるのではないでしょうか。
穴と孔の違いは、貫通しているかどうかにあります。洞窟や鍾乳洞など、貫通していないものは穴で、金属の板を貫通させているものは孔となります。
パンチングメタルの性能は、金網が打ち抜かれていることによって生まれるものです。そのため、孔が貫通しているかどうかも、非常に重要な部分なので、パンチングメタルについて知っておくとよい部分といえます。
パンチングメタルは、材料や素材、形状、板の厚み、板の大きさ、開口率、孔径など変えることで、様々な用途に用いることができます。
孔を開けることで軽量化ができたり、熱を逃がす効果を得られたり、防音効果もあります。
また、孔を開けて文字や絵を表現するという、装飾的な役割を果たすこともできます。
ここでは、主な用途をご紹介したいと思います。
パンチングメタルは日常生活の中でも、便利アイテムとして活用されています。例えば、調理に使用するザルやこし器も、パンチングメタルを活用して作られているものです。
その他にも、一般的な網戸であれば、人や物があたった衝撃で破れてしまうケースがありますが、網戸本来の通気性はそのままに、安全面を考慮した網戸として保育園や幼稚園で採用されることもあります。
電化製品は、外装、内装ともに様々な場所にパンチングメタルが使われています。
イメージしやすいのは、コンロの換気扇についてるレンジフードフィルターやストーブグリルなどではないでしょうか。細かな孔を金属の板に開けることで、ホコリやゴミが換気扇に付着しないようにしています。
自動車関係は、多くのパンチングメタルが使用されています。
例えば、排気マフラーやスピーカーのカバー、エアフィルターやオイルフィルターが挙げられます。冒頭にも記述した通り、パンチングメタルには様々な役割を果たすことができるので、防塵や防音、放熱などそれぞれの機能に適した形状に設計されています。
パンチングメタルは、建設現場では、防音パネルや保温パネル、トンネル内の換気用ジェットファンとして活躍しています。パンチングメタルの孔があることで吸音効果や保温効果を高めることができるのです。
建物には、私たちにも見えるところで、多くのパンチングメタルが使用されています。外装から見ていくと、バルコニーの柵やフェンス、目隠しに使われています。
内装では、壁面や天井のパネル、照明器具や家具など各種インテリアに使用されています。目隠しなどの機能性はもちろんのこと、孔を開けることで絵などを表現することができるので、装飾目的での使用も見受けることができます。
パンチングメタルの基本的な材料は、主に鉄、スチール、ステンレス、アルミで、用途によって使用する材料が異なります。その他にも、メッキ鋼板、カラー鋼板、チタン板、時にはプラスチックフィルムで養生したものや、コイルなども使用されることがあります。
他の材料でも加工することができ、使用用途に合わせて幅広く使用することができます。代表的な素材に含まれるスチール、ステンレス、アルミの3種類について、特徴を見ていきましょう。
スチールは3種の中では、比較的安価で加工性に優れているのが特徴です。そのため汎用性が高く、建物の内装をはじめ、多くの場所で使用されているのが見受けられるでしょう。
ステンレスは耐食性に優れているので、食品設備や建築物の外装や化学施設などでよく使用されています。
アルミは強度が弱いというデメリットはありますが、加工性と耐食性に優れています。また軽量というメリットもあるため、機械部品や自動車部品、電化製品などに用いられています。
パンチングメタルには、孔の形状や寸法、ピッチについてJIS規格のような統一された規格がありません。ここでは、代表的なものについてご紹介したいと思います。
その他にも、ひし形の孔を開けたものや、丸と十字を交互に開けたものもあります。
その他にも、斜めに並べた「ヘリンボン」や亀の甲羅のような「亀甲」と呼ばれるものもあります。
孔の形 | 孔の配列 |
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パンチングメタルは、1次加工のものでも凡庸制の高いアイテムですが、2次加工をすることによって、更に特性を持たせることもできます。
例えば、曲げや表面処理、円筒や異型形状への切断に着色、組み立てなど、目的にあわせて2次加工することにより、使用できる幅が無限大に広がります。
また、他の素材と組み合わせることによって、強度、軽量、熱放射機能、吸音、濾過、採光、拡散、通気、熱伝導などの機能を向上させることも可能です。
パンチングメタルは、短時間で安価に加工できるのが特徴です。また、金型を変えることで、丸孔以外の形状も可能であるという点もメリットと言えるでしょう。
使用用途によって、さまざまな材料が用いられ、主にはスチール、アルミ、ステンレスの3つが使われています。
くればぁでは丸抜き、寸法切り、ご希望のサイズにカットすることも可能です。お気軽にお見積り依頼ください。
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