最終更新日2024年11月23日
車が自然災害などによる洪水で浸水してしまった場合、大抵は修理不能となるケースが多いです。最近では、台風やゲリラ豪雨などにより、水が車に対してダメージを与える場面が増えてきました。
では、どの程度の水であれば、車は耐えられるのでしょうか?
通常の市販車であれば、雨や雪などの悪天候での走行も想定して設計しているため、多少の水であれば、逃がすことができるように作られています。
しかし、エンジン部分のエアクリーナーに水が入ってしまうと、燃焼に必要な空気を圧縮できず、ウォーターハンマー現象が発生してしまいます。
その結果、ピストンの動きを回転軸に伝えるコンロッドが曲がってしまい、エンジンが二度とかからなくなってしまうこともあります。
エンジンにつながるもう1つの箇所がマフラーです。
マフラー内に水が入ってしまうことで、燃焼した排出されるべきガスがエンジン内部に溜まってしまい、エンジンストール(エンスト)を起こしてしまいます。
上記では水が車に及ぼす影響をご紹介してきましたが、大半の方が車を洗う際に多くの水を使用するかと思います。
ここまで読んだ方は、今までの洗車方法などで不安になるかもしれませんが、洗車時の水の疑問を解決していきましょう。
自分で洗車を行う場合、通常1回で使用する水の量は約250リットルといわれています。これは、一般的な家庭用の浴槽1杯分と同じです。つまりは、上記で記載した、エンジン部分やマフラー部分に水が入らないように気をつければ、最低250リットル程度の水はかけても、特に問題は無いといえます。
では、ガソリンスタンドに設置してあるようなブラシ型の自動洗浄機はどうでしょうか。自動である分、多くの水を使用しているように思われますが、実は40リットル程度の水しか使用されていません。意外にも自分で行う洗車より水の使用量が少ないのです。
気温が高く、からっと晴れた天気のいい日は、洗車をしようと考える人が多いかと思われます。しかし、洗車は気温が25度以下で涼しく、日差しが強くないときに行うのが効果的なのです。
理由としては、炎天下で洗車を行うと、カーシャンプーの泡の乾きが早く、シミになりやすくなってしまうためです。また、ワックスやコーティング剤もムラができやすくなってしまうのです。
洗車の回数については、使用頻度や状況、保管場所などによって変わるため、具体的なタイミングを述べるのは難しいところです。
例えば、外気にさらされている青空駐車場では、黄砂や花粉、排ガスなどが塗装に悪影響を及ぼすので、週に1回や月2回は洗車をした方が良いでしょう。
一方で、車庫などの屋内駐車場ならば、有害物質から車が守られていますので、月に1回程度でも間に合う場合もあります。
例えば、黒などの濃い色のボディの場合、汚れが目立ちにくいと思われますが、砂埃などは白っぽい色のため、濃い色のボディの汚れが目につきやすくなります。
反対に、白などの薄い色のボディの場合、排ガスや雨汚れなどの濃い色の汚れが目につきやすくなります。
季節や、住んでいる地域によって、汚れの種類も変わってくるので、汚れが気になったタイミングで洗車をすると良いでしょう。
一概に雨が洗車の代わりになるとは言えません。ただし、雨にもメリットとデメリットと捉えることができる部分があります。
ここからは、雨を洗車代わりと考えるメリットとデメリットをみていきましょう。
ボディなどに付着した頑固な汚れも雨で柔らかくなるため、容易に落としやすくなります。無理に落とすことが無いので、傷を防ぐことにもつながります。
洗車時に水道水を使うと、水に含まれているカルキが水垢やシミの原因になるので、洗い流した際にふき取りの必要があります。雨水なら洗い流しやふき取りの必要がありません。
雨が降っていると、水分のふき取りができないため、仕上げで行うワックスがけは不向きです。また、コーティングも乾かす必要があるため、雨の日はできません。
雨天時は傘や雨合羽での作業となってしまいます。作業のしにくさから、洗車を終えるまでに時間がかかってしまう恐れがあります。
汚れが気になる主な原因としては、やはり雨による汚れが多いのではないでしょうか。
ここからは、雨汚れについてみていきたいと思います。
車に付着した水分が、日光やエンジン熱によって蒸発すると、白いうろこ状の汚れが残ってしまいます。この汚れの原因は、水に含まれる不純物です。水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が、蒸発した後に汚れとして付着してしまうのです。
雨水は基本的に酸性です。雨水が乾燥すると酸化物質だけが汚れとして残ります。
また、これとは別に、雨水が乾燥してできる白いうろこ状の汚れを「イオンデポジット」と呼びます。イオンデポジットとは、水に含まれるミネラル成分が、イオン結合によって結晶化、堆積したものです。
主にボンネットやルーフ部分に発生することが多く、ふき取りきれずに残った水分が、日光やエンジン熱で急速に蒸発することで形成されます。
雨の汚れを放置すると、車の見栄えが悪くなるだけでなく、塗装面への深刻なダメージにもつながります。
イオンデポジットは同じ箇所に堆積するのが特徴です。そのまま放置し続けると、固着してボディへ深刻なダメージを与えます。
さらに、この悪化したイオンデポジットによって引き起こされるのが「ウォータースポット現象」です。ウォータースポットは、水滴がレンズのように日光を集めてしまい、熱でボディを焼くことで、クレーター状に陥没させてしまう現象です。
イオンデポジットは、強固に固着してしまう前であれば水洗いでの洗車で落とすことができます。イオンデポジットが発生してしまう前に洗い流しましょう。
もし、イオンデポジットまで進行してしまった場合は、専用のクリーナーやカーシャンプーで落とすことができます。水で洗い落とそうとすると、車体に傷をつけてしまうことがあるので、専用のクリーナーを使いましょう。
エンジン回りの水の影響は前半でお伝えしましたが、車内へ水が入ってしまった場合も悪影響があります。車内には精密機器も多く、コンピューターへの影響は、安全な運転にも支障を及ぼしてしまいます。
また、精密機器を保護するために気密性が高いのですが、裏を返すと通気性が悪く、乾きづらいため、あまり衛生面での期待はできません。
雨漏りと聞くと、自宅やビルなどの建物を想像する方が多いと思いますが、実は車でも起こりえます。車での雨漏りは、屋根の上よりかは、ドアや窓などの外と接する部分から起こることが多いのです。
雨漏りの主な原因についてもみていきましょう。
車のドアの周りには、ドアを閉めるときに車体との間に挟むことで、水の浸入を防ぐゴムの枠が装着されています。このゴムがウェザーストリップなのです。
ウェザーストリップはゴム製のため、長い年月、紫外線にさらされると劣化してしまいます。この劣化により、水の浸入を防ぎきれず、車内への雨漏りが発生してしまうのです。
フロントガラスや、テールガラス、ランプの周りにもウェザーストリップ同様、ゴムのパッキンによって防水が施されています。これらもゴム製のため、紫外線により劣化、雨漏りへつながってしまいます。
事故や衝撃によって、ボディ部分に亀裂やヒビが入ってしまうと、その部分から雨漏りしてしまう可能性があります。亀裂やヒビが入って間もないときは大丈夫だった場合でも、亀裂部分が錆びてしまい、後々になってから雨漏りが発生してしまう場合もあります。
ここまで水が車に及ぼす影響を述べてきましたが、どのようにして水から車を守ることができるのでしょうか。代表的な方法をいくつかご紹介したいと思います。
個人で駐車スペースを所有している場合は、カーポートを設置することで、雨を防ぐことができます。また、紫外線や太陽光による劣化も防ぐことができます。ただし、自身の駐車スペースを所有していなかったり、費用や設置まで時間がかかってしまうというデメリットがあります。
コーティング剤を塗布することで、雨水を弾くようにすることができます。自分で塗布することもできますし、専門業者へ依頼することもできます。しかし、永久的なものではないので、定期的に塗りなおす必要が発生してしまいます。
車は、エンジンのエアクリーナーやマフラーに浸水してしまうと故障やエンストの原因になってしまうことがわかりました。
また、洗車においては要点を押さえておけば大きなトラブルになりません。雨を活用して洗車するのも良いですが、可能であれば車の保管場所に応じて適切な洗車を行いましょう。
雨漏りのリスクを理解していても、台風や豪雨などの自然災害は突然やってきます。
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※浸水を完全に防ぐものではありません